【にゃるほどクノネコ社長】第61回「解雇できない」

このコラムについて

日々の経営の中で出てくる人事・労務問題をクノネコ社長目線で描く4コマ漫画。漫画から労働法のあるあるが学べます。もしかしたらあなたの会社にもクノネコ社長がいるかもしれない。

緊急事態宣言が延長されたことに伴い、雇用調整助成金の申請や小学校休業等対応助成金、休業支援助成金等の要件変更がありました。

前回お伝えした通り、特例措置は「緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末」まで延長されることとなりました。

▼新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置を延長します

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000735628.pdf

それ以外にも、実は中小企業に対して雇用維持要件の変更が実施されています。意外とこの改正は知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、是非ご確認ください。

▼新たな雇用・訓練パッケージについて

https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000738190.pdf

(1)雇用調整助成金の特例措置

令和3年4月末まで現行の特例措置を継続します。

日額上限:1日1人当たり15,000円、助成率 最大10/10(中小企業)

(2)段階的な特例措置の実施

令和3年5月~6月までは、段階的に特例措置を縮減

①原則 日額上限:1日1人当たり13,500円、助成率:最大9/10
②感染拡大地域 日額上限・助成率ともに4月までの要件を維持

令和3年7月以降は、雇用情勢が大きく悪化しない限り更に特例措置を縮減へ

(3)雇用維持要件の緩和

一定の大企業・中小企業の全てについて、令和3年1月8日以降、4月末までの休業等については、雇用維持要件を緩和し、令和3年1月8日以降の解雇の有無により、適用する助成率(最大10/10)を判断

 

今回クロイワ社長が雇用調整助成金の助成率が下がるのが嫌で、解雇をしなかったという話をしていますが、この部分が変更になっています。

中小企業の方は令和3年1月8日以降の休業に関しては、1月8日前に解雇していたとしても助成率10/10で判断されるということなのです。

 

ここはすごく大きな改正点だと思います。

雇用を維持したいけれどもコロナウイルスの影響が大きすぎてとてもじゃないけど人員削減や店舗閉鎖などのリストラをせざるを得なかった企業も10/10で助成される可能性があるということなのです。

問題社員が会社全体に悪影響を及ぼしていて、懲戒解雇したいのに、ここで助成率が下がるとそれによる逸失利益が大きすぎる・・・と悩んでいた企業様も多かったと思います。

だからと言って好き勝手に解雇や雇止めをしていいということではありませんが、会社の存続のためには決断せざるを得ない状況も多くなってきていると思います。

今までも雇用調整助成金はコロナウイルスの感染状況により要件緩和が何度も行われてきましたが、そのせいでもはや今の制度がどのようなものなのかが分かりにくくなってしまいましたが、ちょっと頑張ってここは勉強しておいた方が良さそうです。

 

社会保険労務士法人とうかいではコロナウイルス感染症の企業対応などをホームページで多く公開しています。
是非そちらもご確認いただければと思います。

https://www.tokai-sr.jp/column/covid19