【世界のミンワから】第44回「ひな鳥とねこ」その2

このコラムについて

世界は物語であふれています。面白い話もあればつまらない話もあり、学びがある話もあれば、全く何のためにもならない話もあります。
そんな世界各地に伝わるミンワを紹介していきます。きっと何かが感じられるはずです。

ネコに食べられそうになり、交換条件にケーキをあげると言っておきながらケーキを全部食べてしまうひな鳥。
当然、それに怒り、ひな鳥を襲うネコ。
ひな鳥の運命はいかに?

前回の続きです。
前回はコチラ→
http://minwanowa.com/2020/world/w043/


ところが、少し経つとひな鳥は落ち着かなくなって、お母さん鳥の耳元でささやきました。
「お母さん、くしゃみがしたい。」

「くしゃみなんかしちゃいけないわ。私たちがこの壺の中にいることがネコにわかってしまうじゃないの?」
お母さん鳥は怒って言い聞かせました。

しばらく経ちました。
すると、ひな鳥がまたお母さんの耳元でささやきました。

「一回切りでいいから、くしゃみさせて。」
「ダメよ!絶対ダメ!」
とお母さん鳥は答えました。

しばらく経ちました。

またまたひな鳥がお母さんの耳元でささやきました。

「小さなくしゃみを一回切りでいいから、させて。」
「だめよ。」
とお母さん鳥は答えました。

しばらく経ちました。

ひな鳥は、また、お母さんの耳元でささやきました。

「小さなくしゃみを一回の半分切りでいいから、させて。」
お母さんはもうめんどくさくなって
「いいわ。」
と、うっかり言ってしまいました。

その途端ひな鳥は
「ハッハッハックション!」
と大きなくしゃみをしました。
今まで我慢していた分をいっぺんに。

それがものすごい大きなくしゃみだったものですから、
さあ大変。
壺がくしゃみの勢いで二つに割れてしまったのです。

ああ、お母さん鳥とひな鳥が見つかってしまうではありませんか?

でもね。ネコの方はその音にびっくり仰天。泡をくって逃げて行ってしまったんですよ。あんまりすごい音なので、雷が落ちたとでも思ったに違いありません。

こうしてお母さん鳥は無事に台所から出てきました。
ひな鳥もお母さん鳥のあとからのこのこ着いてきました。

おまけにえらくもったいぶってすごく得意そうな顔をしていましたよ。