【にゃるほどクノネコ社長】第50回「休業手当2 」

このコラムについて

日々の経営の中で出てくる人事・労務問題をクノネコ社長目線で描く4コマ漫画。漫画から労働法のあるあるが学べます。もしかしたらあなたの会社にもクノネコ社長がいるかもしれない。

連日ニュースでも報道されているように、
新型コロナウイルスの影響がかなり出てくるようになりました。

一部の企業では時間差出勤ができるようになったり、
在宅勤務が推奨されたり、
子連れ出勤ができるようになったりと、
働き方改革が進んだという企業もあります。

一方で、中国からの部品・製品が入ってこない、
客数の減少、休業要請なので、
リーマンショックの時以上の利益減少が見込まれるといったケースも聞かれるようになりました。

 

そんな中で一番多いご質問が、
「学校が休校になったことに伴い、親が出勤できなくなった場合」
「咳が出る、微熱があるなど、通常の風邪とさほど変わらない状況だけど、大事を取って出社させない場合」
これらのケースで、お給料はどうすればいいの?というものです。

以前ご説明したとおり、
「使用者の責めに帰すべき事由による休業」の場合は
会社が「休業手当」(平均賃金の6割)を支払う必要が出てきます。

 

この休業手当を支払う必要があるのかないのか、これが難しいところです。

お子さんの学校が休業になったことに伴い、
親が欠勤する場合は、「使用者の責めに帰すべき事由」とはなりませんので、
休業手当の支払いは必要ありません。

ただ、理由が理由なので、
もし、保育園・小学校等の休校に伴い親が休んだ場合であっても
基本給などの給与を支払ってくれれば(年次有給休暇とは別の有給休暇を与えれば)、国から助成金を出しますよ、という発表が出ています。

 

なので、こちらについては少し安心できます。

 

難しいのは、微熱や咳・鼻水が出ているだけで、
新型コロナウイルスに感染しているかどうかはわからないケースです。

厚生労働省のサイトにも書いてありますが、
会社が、少しでも風邪症状が出ているようであれば自宅待機を命じるような場合は「休業手当」の支払いが必要になります。

ただ、そのような症状もなく、
感染するのが怖いな、という理由で労働者自身の希望で欠勤したような場合は
「使用者の責めに帰すべき」事由には当たらないので、
休業手当の支払いは必要ありません。

ポイントは、「使用者の責めに帰すべき事由」に当たるかどうかなのです。

厚生労働省のサイトでは判断基準を2つ挙げています。

(1)その原因が事業の外部より発生した事故であること
(2)事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であること

この要件を満たす場合は、「使用者の責めに帰すべき事由」とは言えない
ということなのです。

 

(1)は新型コロナウイルスによるものなので、要件を満たします。
(2)は企業によって異なります。
例えば、在宅勤務や時短勤務などで対応ができる状況にも関わらず、
休ませるような場合は(2)の要件を満たさないと判断されることが多いです。

 

ここに関しては、国から「雇用調整助成金」が出ていますので、
支給要件に当てはまれば休業させた分の3分の2(大企業は2分の1)が助成金として支払われるので、
早め早めの対策を取ることが会社経営にとってはベストではないかな、
と思います。

 

新型コロナウイルスに関することは、別途ホームページで詳細の解説をしております。ぜひそちらもご確認ください。
https://www.tokai-sr.jp/column/infectious-disease-response

雇用調整助成金に関してはこちら
https://www.tokai-sr.jp/column/employment-adjustment-subsidies

雇用調整助成金に関するセミナー
https://www.tokai-sr.jp/seminar/koyouchousei