【世界のミンワから】第32回「ワタの花と妖精」

ここからは解説です。

アメリカ南部の黒人に伝わるミンワです。

なぜクモは死ななければならなかったのか?
今では、スパイバーという会社が人口のクモの糸の作り出し、新しい繊維にしようとしていたり、蚕にクモの糸とシルクを合成させたりと注目を集めているクモの糸ですが、やはり見た目が良くないと、このような扱いをされてしまうのでしょうか?

クモが上手にたんぱく質を合成しているのかが理解されるのはもう少し後のことかもしれません。

さて、ミンワでは、ワタの始まりを描いています。
ワタはもともと熱帯か亜熱帯原産の植物です。

それまで、繊維と言えば羊毛というのが当たり前だったヨーロッパ人にとってワタは衝撃的な植物でした。
どうやらヒツジが生える草があるらしいと噂になったほどです。

たしかに言われてみれば、ワタは非常に珍しい植物です。
だからこそアメリカという大地で多くの奴隷を使って栽培されたのでしょう。

ワタの一般化は、化学繊維の登場までの間、人間の衣服に革命ともいえる変化をもたらしたのでした。

それゆえに、奴隷という立場であったとしてもワタの花やワタのフワフワに人は魅了されたのかもしれません。

しかし魅了されたからと言って、何をしていいわけではありません。
アメリカ南部では綿花栽培のために多くの奴隷が、イギリスの奴隷承認によってアフリカ大陸から連れてこられたと言いますし、

アラル海というカザフスタンとウズベキスタンのまたがる湖は、綿花栽培のために一部消滅してしまいました。
これは20世紀最大の環境破壊と言わています。

ワタの魅力はそれほどなのです。

私たちが当たり前と思っている日常のある種狂気の結果であるのかもしれません。
昨今の科学技術の発展はとどまることを知りません。
それは私たちに地球が有限であることを忘れさせてしまうほどです。

しかし確実に地球の土は削られ、水は減少しているのです。

技術の進歩も大事ですが、振り返るべきところは振り返ることが必要な時期なのかもしれません。