【ミンワ経営のすすめ】第30回「15%ルール」

このコラムについて

「物語の力を学び、経営に活かす」
創業時の物語、危機的状況を乗り越えた逆境の物語、商品やサービスが誕生したときのはじまりの物語、大切な社員たちとの出会いの物語。それらを学ぶことは業績アップの第一歩です。なぜなら、経営とは物語の集まりなのです。

どうやって新製品を開発するのか?

3M(スリーエム)には、15%ルールがあります。

このルールは、就業時間のうちの15%の時間を自分の好きな仕事や研究に当ててよいという制度です。つまり考える時間の推奨です。「自由にさせたほうが社員は考える」ということだと思います。考える習慣は、必ず本業の利益に貢献するのです。

1968年のことです。3M社中央研究所の研究者、スペンサー・シルバーは、接着力の強い接着剤の開発中に、ある試作品を作りあげました。

「よくつくけれど、簡単に剥がれてしまう」という、接着剤としては全く使えなさそうな接着剤ですが、シルバーは、「これはいつか何かに使えるに違いない!」と考えました。

シルバーは、15%ルールを使って、この接着剤の使い道について意見を求めて社内を回りました。

ある日のこと、3Mの科学者、アート・フライは、困っていました。

教会の聖歌隊のメンバーであったフライは、紙切れのしおりを、次の礼拝で歌う讃美歌のページに挟むのを習慣にしていましたが、いつものようにページをめくったところ、目印に挟んでいたしおりが地面に落ちてしまいました。その瞬間、フライの頭の中にシルバーが作った接着剤を使えば、ページを破ることなく紙にくっつくしおりを作れると思いついたのです。

そこからシルバーとフライは連携して、製品開発を始めました。もちろん15%ルールの時間を大いに活用してです。その過程で、製品自体が貼ったり、はがしたりできる機能を備えたまったく新しいメモ・ノートとして、として使えるのではないかと考えました。

これがポストイットの始まりのストーリーです。

最近、働き方改革で時間短縮と時間短縮と騒がれていますが、本当に大切なことは、時間短縮で自由になった時間で自分たちがやりたいことに情熱を注ぐことだと思います。

1週間の15%を自分の好きな仕事や研究に使うことができることで、社員は本来の能力発揮することができます。結果として、良い商品を開発し、会社に良い効果を与えます。

そしてそのようなカルチャーがある3Mは発展し続けると思います。

中小企業こそこういった取り組みが必要だと思います。