【にゃるほどクノネコ社長】第37回「残業削減」

このコラムについて

日々の経営の中で出てくる人事・労務問題をクノネコ社長目線で描く4コマ漫画。漫画から労働法のあるあるが学べます。もしかしたらあなたの会社にもクノネコ社長がいるかもしれない。

働き方改革の中で、大きな影響を与える改革の一つに残業時間の削減があります。
1か月の残業の限度時間は45時間(1年単位変形の場合は42時間)、1年の上限は360時間(1年変形の場合は320時間)です。

この限度時間を超えて働かせるためには特別条項付きの36協定を締結する必要があるのですが、その場合でも年間の残業上限は720時間以内におさめなくてはいけません。

単純に考えても45時間の残業におさめる月が6か月、75時間まで残業できる月が6か月で720時間の残業上限となります。

今まで残業や休日出勤などをすることで業務をこなしていた企業の場合、
この働き方改革の規制が大きな影響を与えることになります。

会社から、「残業はなるべく月45時間までに抑えるように」というような号令がかかるようになった方も多くいらっしゃるかと思います。

ただ、このような号令をすることで、従業員の中には仕事を中途半端な状態にして帰ってしまう方も出るようになってしまいます。
今回のチャチャさんがまさにそのケースです。

仕事が出来ない人ほど、残業をして残業代を稼いでいるという話はよくありますが、これからは残業ができなくなると時間内に仕事をこなすことが出来る人・できない人がより明確に分かるようになってきます。

仕事ができる人に仕事は集中し、仕事が出来ない人は低い賃金で単純作業をお願いするといった二極化する社会に近づき始めています。

働き方改革では会社側が取り組まなくてはいけない内容しか記載してありませんが、実は従業員側には「増えた自由時間を使って勉強をしてスキルアップをしたり、兼業・副業で得た経験を本業で活かせるようにしてください」というメッセージも込められています。

それもそのはず。

今まで3時間残業してやっていた仕事をこれからは1時間でこなしていかないと生産性は維持できない、という改革なのですから。
生産性を高めるためには確かに労働時間を短くすればいい。
では、労働時間を短くするためにはどうしたらいいかと言ったら、労働者各個人のスキルアップ・機械化・自動化をしていくしかないのです。

残業時間削減を会社として取り組む場合は、ぜひ一緒に個人のスキルアップやどうやって生産性を維持するのかも伝えていってください。