【世界のミンワから】第21回「白雪姫」

このコラムについて

世界は物語であふれています。面白い話もあればつまらない話もあり、学びがある話もあれば、全く何のためにもならない話もあります。
そんな世界各地に伝わるミンワを紹介していきます。きっと何かが感じられるはずです。

むかし、雪が降っている冬の日のことでした。
一人のお妃が黒檀(コクタン)の窓辺に座って縫物をしていました。

お妃は赤ちゃんが欲しくてたまらないのでした。
そのことばかり考えているうちに、うっかりして針で指をさしてしまいました。
三滴の血が雪の上に落ちました。
お妃は思わずこう言いました。
「ああ、赤ちゃんがほしい。この雪のように白く、この赤い血のように赤いほっぺをして、この窓枠のように黒い眼をした子が。」

そのあとまもなく、お妃は大変美しい女の子を授かりました。
雪のように白く、血のように赤く、黒檀のように黒いので白雪姫を名付けられました。

お妃は国で一番の美人でした。
ところが白雪姫はもっと十万倍も美しかったのです。
お妃さまは鏡に向かって、こう尋ねました。

「鏡よ、壁の鏡よ。このエンゲルランド国中で誰が一番きれい?」
すると鏡が答えて言いました。
「お妃さまが一番。でも白雪姫はお妃さまの十万倍も美しい。」
お妃さまは自分が国中で一番美人だと思っていたので、この答えに我慢できませんでした。

やがて王様が戦争に出かけた時を見計らって、お妃は御者に命じて馬車に馬をつけさせ、深くて暗い森へ行くように言いました。
そして白雪姫を連れて行ったのです。

その森には美しいバラがたくさん咲いていました。
馬車がそこに差し掛かったとき、お妃さまが白雪姫に言いました。
「ねえ、白雪姫や。ちょっと降りて、私にあのきれいなバラを折ってきてちょうだい。」
白雪姫がお妃さまの言う通り、馬車を降りた途端、
馬車はものすごい速度で走り去ってしまいました。

でもこれはみんな前もってお妃が御者に言いつけておいたことだったのです。
お妃は白雪姫がじきに野獣に食い殺されてしまうだろうと思ったのでした。

さて、一方、大きな森の中で一人ぼっちになった白雪姫は泣きじゃくりながら森の奥へ森の奥へと入っていってしまいました。
そしてすっかりくたびれ果てたころ、小さな家の前にたどり着きました。
その家には七人の小人が住んでいましたが、その時ちょうど鉱山へ行って留守でした。

白雪姫が家へ入ってみると、テーブルがあって、その上にお皿が七枚並んでいました。
その脇には七つのスプーン、七つのフォーク、七つのナイフ、七つのグラスが並んでいました。
そのうえ、小さいベッドが七つありました。

白雪姫はそれぞれのお皿から野菜とパンをちょっとずつ食べ、グラスから一滴ずつ飲んでいるうちに、とてもくたびれていたので、横になって眠たくなりました。
白雪姫はベッドを端から一つずつ試してみましたが、どれもこれも合いません。

やがて七人の小人が一日の仕事をおえて戻ってきました。
そして口々に言いました。