【世界のミンワから】第3回【魔法のビール】

このコラムについて

世界は物語であふれています。面白い話もあればつまらない話もあり、学びがある話もあれば、全く何のためにもならない話もあります。
そんな世界各地に伝わるミンワを紹介していきます。きっと何かが感じられるはずです。

昔、ロースキルでというところにお金持ちの百姓が広い土地を持っていました。
その土地の中の丘の一つに、小人たちが住んでいました。

ある日のこと小人たちは結婚式のお祝いで大騒ぎをしていました。
ところが夜遅くなってから、
あいにくビールがなくなってしまいました。

そこで一人の小人が百姓のところへ行ってトントンと戸をたたきました。
「こんばんは。ビールを一樽貸してくれませんか?
あなたはこの間ビールを作ったばかりだから、たくさんお持ちでしょう。
今度私たちが作った時に必ずお返ししますから。」
と小人は言いました。

「おまえさんは誰だね?どこに住んでいるんだい?」
百姓はたずねました。

「私はあそこの丘に住んでいるものです。」
と小人は答えました。

「よろしい。地下室に行って一樽もっていきなさい。」
百姓は言いました。

小人はビールを持って帰っていきました。
それから二晩、三晩経ったときに小人がまたやってきてトントンと戸をたたきました。

百姓は起き上がって、
「誰だね、戸をたたくのは。」
とたずねました。

「私ですよ。」
と小人は答えました。