【ミンワ経営のすすめ】第17回「コンビニの父 鈴木敏文」

このコラムについて

「物語の力を学び、経営に活かす」
創業時の物語、危機的状況を乗り越えた逆境の物語、商品やサービスが誕生したときのはじまりの物語、大切な社員たちとの出会いの物語。それらを学ぶことは業績アップの第一歩です。なぜなら、経営とは物語の集まりなのです。

本日は”コンビニの父”鈴木敏文氏(セブンイレブンの創業者)の物語。

「会社」と「仕事」とは別と考える

鈴木敏文「わがセブン秘録」の中で、「会社」と「仕事」は別で考えるということを言っています。

2013年5月、セブンプレミアムのワンランク上のセブンゴールドのシリーズの新製品で、インスタントラーメンの「金の麺 塩」を販売する当日のことです。
鈴木氏は“この商品の質は販売できるレベルではない” と、すでに各店舗に納品されている6000万円分をすべて回収し、破棄させました。

なぜ、鈴木氏は全製品の廃棄を即決したのか?

理由はシンプルです。鈴木氏が、廃棄を即決したのは、「金の麺」を一口食べて、「おいしい」とすぐに思えなかったからです。

「お客様の判断は、一口食べて瞬時に “おいしい” か “おいしくない” かのどちらかです。そのあとに、どこがおいしいか、おいしくないかの感想が出てくる。」。

評論家は、口当たりや香りなど、1つ1つ細かく分析しますが、一般のお客様の判断は、単純に「おいしい」か「おいしくないか」。よければ、また買い、ダメなら二度と買わないというシビアなものだから、「おいしい」と思えないものはださないとしたのです。

会社としては売りたい、しかし鈴木氏の仕事の哲学ではこれは出すべきでないと判断したのです。

もしも、「会社」と「仕事」が一体だったら販売していたのです。

「会社」と「仕事」を分離すること。これは案外難しい。自分の哲学に反する仕事や結果を求められた時にあなたならどうするか?

これだけは譲れないという哲学。ひたすらお客様の視点で考える鈴木氏の哲学が結果としてセブンイレブンを国内最強のコンビニに成長させたのだと感じました。